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映画編集長のおススメ映画コラム
落語映画あれこれ
落語ブーム?
 相変わらずの馬鹿馬鹿しいお話で、お付き合いいただきたいと存じます。
タイガー&ドラゴン「三枚起請の回」 [DVD]
 えー、しばらく前はTBSのドラマ「タイガー&ドラゴン」(2005)やNHK連続テレビ小説「ちりとてちん」(2007~2008)が人気を博し、その勢いで「落語ブーム」なんてぇことが言われたりもしましたが、今はどうなんでしょう。まことに残念ですが、また下火になっちまったんじゃあないでしょうか。
 さて、手前どもは映画とおんなじくらい落語も好きなもんで、今回はひとつ落語を扱った映画を取り上げましょう。
 まず、ひとつめは岩井俊二監督の「花とアリス」(2004)。
 十代の女の子たちの心の動きを描いた傑作です。主演はアリスこと蒼井優とハナこと鈴木杏。このハナちゃんが、憧れの先輩と同じ落語研究部に入る。
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 落語が物語の中心ではございませんが、繊細で美しいこの映画にあえて落研を登場させていることが印象に残ります。ハナちゃんは先輩と一緒にいたいという不純な動機で入部するわけですが、落語を練習する場面が描かれています。
 あるケチな家の主が、釘を打つための金鎚が必要だというので、小僧を隣の家に遣いに出す。
 「小僧や、ちょっとお隣に行って、金鎚を借りてきておくれ」
 「へーい。……行ってまいりました」
 「金鎚はどうした」
 「へえ。それが打つのは鉄の釘か、木の釘かと問われましたので、鉄の釘ですとお答えしましたら」
 「ふむふむ」
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 「鉄で鉄を打ったら減る。もったいないから貸せぬと言われました」
 鈴木杏が練習している場面が何度か現れます。
 そういえば、アリス役の蒼井優ちゃんのほうは、ドラマの「タイガー&ドラゴン」に出てましたね。
 もっと落語を中心に据えた映画では、森田芳光のデビュー作「の・ようなもの」(1981)がございます。
 伊藤克信演じる若手落語家志ん魚しんととを中心とした青春群像で、ストーリーもさることながらその不思議な演出で 森田芳光をいきなり有名にした作品でした。
 この題名は「居酒屋」という落語から取られています。
 居酒屋の客が小僧に訊きます。
「肴は何ができる」
「汁、貝柱はしら、鱈昆布、鮟鱇あんこうのようなもの、鰤にお芋に酢蛸でございます」
「じゃあ、その『のようなもの』ってやつを一人前もってこい」
 酔っ払いが小僧をからかってんですね。

落語の映画化
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 落語というやつは、高座にあがった噺家一人だけで語られます。映画の場合は何人も人が出てくる。現実のようなリアリズムがあります。それどころか、CGを使えば世の中にないものだって登場させられます。ゴジラとかUFOとかね。
 じゃあ、映画のほうが表現として優れてるのかってぇと、私なんかは、どちらも「物語」を語る手段として優劣はないと考えますが、中には落語の世界をそのまま映画化した作品もございます。
 代表作は「幕末太陽傳」(1957)。
 日本映画のベストテンを選ぶと必ず入ってくる作品です。
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 この映画の中心となっているのは、「居残り佐平次」という噺。遊郭に遊びに行った佐平次がお金が払えず「居残り」となるが、そこでうまく立ち振る舞っていくというもの。ここにサイドストーリーとして絡んで参りますのが、「品川心中」「三枚起請」「お見立て」「五人廻し」ほか数々の噺。別にそれらを知らなくても楽しめますが、知っているとなお面白い映画です。
 最近では、立川志の輔師匠の新作落語を映画化した「歓喜の歌」(2007)がありました。
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 主人公は地方都市の文化ホールに勤める主任さん。大晦日にこのホールで行われるママさんコーラスのコンサートをダブルブッキングしちゃう。ホールはひとつしかないが、どちらのグループも譲らない。大騒ぎの果てに……という作品でした。
 落語じゃあござんせんが、中島らもさんの短篇小説を映画化したのが、「寝ずの番」(2005)。上方落語の師匠がお歳を召して亡くなっちゃう。お通夜だってぇんでお弟子さんたちが集まって、寝ずの番をするというお話。落語の「らくだ」並みに死体はもてあそんじゃうわ、尾籠な話はいっぱい出てくるわというどたばた喜劇です。
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 監督は俳優の津川雅彦さん。第一回監督作品ですが、監督としてのお名前は「マキノ雅彦」。
 日本映画史上初の監督といわれているのが、1907年に「狐忠信」を撮ったマキノ省三。その息子がこれまた日本映画史上に残るマキノ雅弘監督。この人は実に生涯に261本の映画を撮りました。津川さんは、マキノ省三のお孫さんで、マキノ雅弘の甥っ子なんです。いわば日本映画界のサラブレッド。その人が万を持して監督したのが「寝ずの番」です。
 そういえば、海の向こうでは同じサラブレッドに「E.T.」(1982)の子役だったドリュー・バリモアがいます。
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 バリモア家というと、アメリカじゃ知らない人はいないってくらいの俳優一家。ドリューのお祖父ちゃんは「グランド・ホテル」(1932)などに出演した天下の名優。
 その兄ライオネル・バリモアと姉エセル・バリモアもまた名優です。ドリューからは大叔父・大叔母にあたりますが、エセルのほうはそれこそ「女優」の代名詞といっていい存在でした。
 そのドリューもやはり演じるだけでなくて、「チャーリーズ・エンジェル」(2000)シリーズではプロデューサーもこなしましたし、「ローラーガールズ・ダイアリー」(2009)ではいよいよ監督デュビューを果たしました。
 やっぱ、才能も遺伝するんでしょうかね。

「火焔太鼓」と「緋扇ひおうぎ長屋」
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 古道具屋の甚兵衛さんが、ぼろぼろの太鼓を買ってくる。おかみさんからも馬鹿にされるんだけど、これがたまたま殿様の目に止まり、300両って大金で売れちゃう。実は「火焔太鼓」といって天下に二つという貴重な品だったんですな。味をしめた甚兵衛さん、音がするものだから良かったてんで次は半鐘を仕入れようとする。とおかみさんが、
 「半鐘はいけないよ。おジャンになるから」
 これが「火焔太鼓」のあらすじ。
 もっとも落語なんてあらすじとサゲだけ知ってても何にも面白いことはないんで、ぜひ寄席に足を運んで聴いてもらいたいんですが、この「火焔太鼓」が登場するのが「しゃべれども しゃべれども」(2007)。
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 TOKIOの国分太一くんが今昔亭三つ葉という若手噺家に扮してます。この三つ葉くんがひょんなことから話し下手の人たちのための落語教室を開く。そこに参加した人々の群像劇という物語。
 この映画で太一君が「火焔太鼓」を演ります。
 落語の中に「水をくれ」という繰り返しギャグがあるんですが、ここが下手するとそこらの二つ目さんよりよほど巧く演じてらっしゃいました。
 落語を扱った映画の異色作が「落語娘」(2008)。
 主演は女優のミムラさん。女噺家が主役なんで、「ちりとてちん」の二番煎じかと思いきや、これが類まれなる「ホラー落語映画」なんですね。そんなジャンルがあるかどうかは知りませんが。
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 劇中に登場する「緋扇ひおうぎ長屋」というのは架空の落語なんですが、これがいわくつきの噺という設定になっている。明治時代に創作された「緋扇長屋」という落語があり、作者は書き上げた途端に亡くなってしまった。それ以来この落語を高座にかける噺家は必ず死ぬというので封印されてしまった。それをミムラ演じる三々亭香須美の師匠が演ろうとするが、っていう物語です。
 師匠を演じたのはさっきも出てきた津川雅彦さんです。
 私なんかはたいていどんなホラー映画を観ても恐いなんて思ったためしはございませんが、この映画の劇中で語られる「緋扇長屋」の禍々しさには心底戦慄いたしました。
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 とはいえ、恐いだけの映画ではなくて、たいへんよい映画でございますのでこちらも是非ご覧いただければと存じます。
 ところで冒頭で申し上げた「花とアリス」でハナちゃんが練習しているのは、実は落語ではございません。あれはマクラなんかでやる小咄でございまして、続きがございます。映画の中ではオチまで言ってないので、ここでご紹介しましょう。
 「鉄で鉄を打ったら減る。もったいないから貸せぬと言われました」
 「何だと。なんてケチな野郎だ。構わねえ。そんなケチな奴からわざわざ借りるこたァねえ。ウチのを使おう」
 自分のほうがもっとケチだったというわけ。
 それでは今回はこの辺で。
 またお逢いしましょう。
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