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映画編集長のおススメ映画コラム
ロックな映画
君はプレスリーの一派だな
泥棒成金 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
 目玉が飛び出るくらい高価なエルメスの「ケリーバッグ」は、女性の憧れのアイテムのひとつだろう。
 「ケリーバッグ」という名前の由来がハリウッド女優のグレース・ケリーであることは有名だ。
 ケリーがヒッチコック監督作「泥棒成金」(1954)のロケで訪れたモナコ公国で、大公レーニエ3世に見初められ、女優からお妃へ、という銀幕の中以上の伝説を作ったのが1956年。翌年に妊娠した彼女がおなかを隠すために使った大きめのバッグが「ケリーバッグ」と呼ばれるようになったわけだ。
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 さて、その1956年。ハリウッドはお祭りムード一色で、彼女の引退記念ミュージカルも作られた。
 それが「上流社会」(1956)。ビング・クロスビーとフランク・シナトラという大物歌手二人が共演しているという意味でも貴重な作品である。
 このミュージカルに"Did You Ever?"というナンバーがあって、クロスビーとシナトラの掛け合いが楽しい曲だ。
 曲の途中で、シナトラに「そんなぼそぼそした唄い方(croon)するなよ」と言われたクロスビーが、"You must be one of the newest fellows."とやり返すくだりがある。
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 現在観ることができるDVDでは、「君は新入りだな」という直訳の字幕が付いているのだが、私が昔はじめて観たときの字幕では「君はプレスリーの一派だな」となっていた。
 これは的確な名訳である。
 というのも、エルビス・プレスリーが大ブレイクしたのがまさにこの1956年。音楽界はこの新しい「ロックンロール」という種類の音楽に驚天動地の大騒ぎであった。従来の歌手たちは、自分たちの居場所がおびやかされるのではないかと戦々兢々とした。もちろん、ビング・クロスビーのような戦前から活動している歌手たちは、「ロックンロール」に否定的。この映画の別のナンバー"Now You Have Jazz"では、クロスビーが「世間ではロックロックとうるさいが、やっぱりジャズが王様」と唄う場面がある。
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 ところが、そのプレスリーは映画界にも殴りこみをかけてきた。
 実に生涯30本以上もの映画に出演したプレスリーの初出演が同じ年の「やさしく愛して」(1956)であったのだ。主題歌はもちろん「ラブ・ミー・テンダー」。
 その翌年には大ヒット作「監獄ロック」(1957)も公開される。
 そんな状況を背景に作られた「上流社会」の中で、「君の唄い方は古いよ」と揶揄された先輩クロスビーが、後輩のシナトラに向かって一矢報いるセリフとして、「君はプレスリーの一派だな」というのはこれ以上ないくらいの名訳だといえるのだ。
 いずれにせよ、こうして映画はロックと出逢った。

ブリティッシュ・インベンション
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 それから数年後の60年代。今度はイギリスにロックの巨人が生まれた。
 いわずと知れたビートルズだ。  ビートルズもやはりエルビスと同じく、映画にも登場した。
 まずは「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」(1963)。
 この映画はしかしプレスリーの主演映画とは一線を画するエポック・メイキングであった。
 というのも、この映画に登場するビートルズは、そのままビートルズなのだ。つまり、ジョン、ポール、ジョージ、リンゴの4人がそのまま自分自身、ビートルズのメンバーとして登場したのだ。
 つまり、これはドキュメンタリータッチの映画なのであった。もちろん、本物の記録映画ではないが、ドキュメンタリー仕立てで作ることにより、生身のビートルズを観客に提示することに成功したのである。
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 また、この映画ではビートルズのナンバーがふんだんに演奏されたが、これらの部分は今で言うプロモーション・ビデオ(PV)のはしりでもあった。
 続く2作目の「HELP!四人はアイドル」(1965)は、もっとストーリー性を帯びた作品ではあったが、やはり彼らが彼らのまま登場した。
 ビートルズは、粗製濫造ぎみであったプレスリー映画の轍は踏むまいとしたのか、安易な映画出演を避け、この2本で映画をやめてしまった(もっともこの後、アニメーション作品と記録映画の2本を残したが)。
 だが、プレスリーとビートルズを経て、スクリーンはロックンロールという新しい音楽ジャンルとの良好な関係を次第に構築していった。銀幕の中で奏でられるロックという音楽に馴れつつあったのである。

ロック・ミュージカルの誕生
ジーザス・クライスト・スーパースター [DVD]
 時代は70年代に入った。
 ここでまったく新しいロック映画が誕生する。
 それが「ジーザス・クライスト・スーパースター」(1973)だ。
 この映画はミュージカルではあるが、セリフはなく、歌詞によって物語が進められる。だから、ミュージカルというよりはオペラに近いものだ。だが、そこで演奏され歌われるのが、古典的オペラの楽曲ではなく、ロックであったのだ。
 作曲は「オペラ座の怪人」(2004)の作曲も手がけたアンドリュー・ロイド・ウェーバー。
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 この映画は「ロック・オペラ」と呼ばれ、賛否両論はあったものの、ロックと映像の融合が芸術として評価されるようになった記念碑となった。もっとも、ロックに芸術だの評価だのという言葉による援護射撃が必要かどうかはまた別の話ではあるけれど。
 セリフがない、同じロック・オペラとしてその2年後に作られたのが、「Tommy/トミー」(1975)。
 こちらは英国のロックバンド「ザ・フー」のコンセプト・アルバム「トミー」の世界をそのまま映像化したものであった。眼も見えず、耳も聞こえず、話すこともできない主人公のトミーが「ピンボールの魔術師」として新しい世界の教祖になるまでを描いた作品である。
ロック・オペラ 「トミー」 [DVD]
 と説明してもちっとも分からないだろうから、是非ご覧いただきたい。
 「ザ・フー」のボーカル、ロジャー・ダルトリーが主演。ドラムのキース・ムーンも出演。ゲストとして、エリック・クラプトン、ティナ・ターナー、エルトン・ジョンも出演し、歌や演奏を披露している。
 70年代ではほかに、「ファントム・オブ・パラダイス」(1974)と「ロッキー・ホラー・ショー」(1975)も忘れてはならない。
 前者は、「オペラ座の怪人」を下敷きにブライアン・デ・パルマが監督した異色のロック・ミュージカル。現在ではカルト映画と位置づけられている。
ファントム・オブ・パラダイス [DVD]
 後者もやはり熱狂的なファンが多い作品である。
 車で山奥に迷い込んだ若い男女が謎の屋敷にたどりつく。そこにいたのは怪物たちで……、という古典的なホラー映画仕立てのストーリーがキャッチーなロック・ナンバーに乗って進んでいく。
 アメリカではこの映画が劇場でリバイバル上映されると、めいめいが劇中に登場するキャラクターのコスプレをして映画館へ行き、みんなで踊って歌いながら鑑賞するというのが定番となっている。映画を観るというよりはお祭りに参加するような陽気なイベントなのである。
 このイベントには一度でいいから参加してみたい。

今世紀のロック・ミュージカル
ロッキー・ホラー・ショー [DVD]
 21世紀最初の年に作られたのが、「ムーラン・ルージュ」(2001)だ。
 この作品の面白いところは、映画のためのオリジナルの楽曲を作らず、既存のヒット曲を用いてミュージカルを作ったことだ。
 マドンナ、エルトン・ジョン、ビートルズ、デビッド・ボウイ、キッス、フィル・コリンズ、ポール・マッカートニー、クイーン、ジョー・コッカーといった錚々たるロック・ナンバーがアレンジを変えて(部分的には歌詞も変え)使われている。
 中でも「エレファント・ラブ・メドレー」と題された、ユアン・マクレガーとニコール・キッドマンの掛け合いで進むシークェンスは素晴らしい出来である。
ムーラン・ルージュ [DVD]
 考えてみれば、もともと古典的ミュージカルというのはそういう作りのものだったのだ。
 つまり、映画のためのオリジナル・スコアなど書かず、場面場面にふさわしい流行のポピュラー・ソングを唄う。たとえばMGM黄金期のミュージカルはそういったものが主流であったわけで、その意味で「ムーラン・ルージュ」は、大作志向、オリジナル・スコア志向になってきたミュージカルの流れに一石を投じるものでもあった。
 同じくできあいの曲だけで作られたミュージカルが「アクロス・ザ・ユニバース」(2007)。
アクロス・ザ・ユニバース デラックス・コレクターズ・エディション (2枚組) [DVD]
 ただし、できあいの曲といっても、この映画の場合は題名からピンとくる人もいるとおり、ビートルズだ。ビートルズの曲だけで構成されている。
 だから、「はずれ」のナンバーがない。楽曲の出来が完璧なわけだ。
 さらに面白いことに、原曲の詞を変えずに唄っているのに、唄われる状況や人物によって、もとの曲とはまったく違う意味合いの文脈で歌詞が解釈できるようになっている。
 ラスト近くにある、ビートルズが演奏した「屋上ライブ」へのオマージュも含め、ビートルズ・ファンには落涙ものの作品であるが、まったくビートルズを知らなくっても十分に楽しめるロック・ミュージカルである。
マンマ・ミーア! [DVD]
 今回最後に紹介するのは、「マンマ・ミーア!」(2008)。
 こちらは、ABBAの曲だけで作られたミュージカル。数限りなく映画に登場する「三賢人」「三人の名付け親」をモチーフにした物語である。
 やはり、原曲どおりの歌詞で歌われているのに、楽曲がびっくりするくらい物語に溶け込んでいて唸らされる。
 中でも、母親役のメリル・ストリープが娘ソフィーを思って吹き替えなしで唄う"Slipping Through My Fingers"は泣ける。この曲はもともと日本コカ・コーラ社がキャンペーン・ソングとしてABBAに依頼して作った曲であるが、歌詞がたまらないのだ。
 父親(の一人)役のピアース・"007"・ブロスナンは残念にもラジー賞の最低助演男優賞に選ばれてしまったが、実にいい映画である。
 それでは今回はこの辺で。
 またお逢いしましょう。
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